「建物は社会に対する顔、この土地は安全な場所」・・・LGBTコミュニティを繋ぐ”場”と”歴史の重み”を実感
【訪問団体】
【団体概要】
あらためまして、ツアー参加者の下平武です。
今回はニューヨーク市にある「The Center」に訪れました。
趣に溢れる建物に囲まれているこの建物は1840年に建てられ、1975年まで小学校として使われていました。
この「The Center」はLGBTコミュニティに、医療、アート、エンターテインメント、文化活動、イベント、家族やメンタルのサポートなど幅広くサービスを提供しているニューヨークのLGBTのハブとして機能する存在です。
誰にでもウェルカムな雰囲気で誰もが自分らしくいられる居場所としても機能しています。
【この団体で行ったこと】
今回お話を伺ったのはロバートさん。
最初にセンターの中を案内していただきました。
改築中の箇所が多く「ファウンドレイジングで寄付をいただきながら、この階段を作ってるんだよ」とロバートさん。
最後に案内された図書館には日本語の本もあり、そこで詳しく質問を交えながらお話を伺いました。
【感想】
そこで主に組織の運営について関心のある僕が印象に残ったのは70人ものスタッフがお給料をもらって働いている、ということです。
50%が政府からの援助で残りは寄付。簡単なように見えますが寄付を募るには様々な努力があります。
例えば数々のプログラムを毎日開催していること。
そこで居場所を見つけた人々が感謝の気持ちから遺言に書き記し、遺産を寄付するというエピソードには胸を打たれました。 階段も、そこで働く人々が貰うお金も、気持ちのこもった大切なもの。 そして、だからこそ、このセンターは維持できているのです。
「ここは決して完成形ではない。幹部には黒人の人も加えたりしているが、まだまだ高学歴な白人男性が多い。改善していきたい」
ロバートさんの言葉には活動家としての志を感じました。
建物を出た時、ベンチでくつろぐ人々とその表情を見てロバートさんの言う
「建物は社会に対する顔、この土地は安全な場所」
であることを肌で感じることができ、勇気をもらいました。
この"場"が実現に至るまで、日本にいては感じることのできない"歴史の重み"を実際に伺うことでリアルに感じることができた1日でした。
(たける)
コメントをお書きください