「誇れる自分」になるために(佐藤由衣)

「誇れる自分」になるために、そして誰もが生きづらさを感じない社会への第一歩を

自己紹介

千葉県出身、20歳の佐藤由衣ことさっとぅん(←アクセント大事)といいます。

現在は「台風すらスルーする」などの自虐ネタで有名な島根県に一人暮らし、そこの大学で教育学を学んでいます。

 

私はトランスジェンダーです。(LGBTの概念を借りて言えば)

女性として生まれましたが、ずっと「なぜ女に生まれたのか」「男になりたい」と思い続けていました。小学校時代は梃子でも動かぬほどスカートを拒み、少しでも女の子っぽい服を着るようなものであれば学校に行きたくないという有り様でした。七夕の短冊には「男になれますように」と書き、七五三は拒絶し、もちろん成人式も振り袖を着たくないがために出席しませんでした。中・高時代は周りから浮くのを避けるため仕方なく制服のスカートを着(もちろん長い丈の所を選びました)、女子トイレに入るのにも誰もいないというのをコソコソ確認してからで、こうありたいと望む自分を抑え込みながら生活していました。周りに合わせよう、目立たないようにしようと我慢し続けているうちに慣れてきてしまいましたが、20歳になって自分としっかり向き合った今、限界が来たみたいです。

ツアー参加のきっかけ

ツアー参加のきっかけは、失恋をしたことです。

同性を好きになり、自分の中でも「また同性を好きになってしまった」と悲観して(内面化された同性愛嫌悪があります)そして失恋をしました。初めて勇気を出してカミングアウトしたこともあって叶わなかった恋のショックは大きかったです。(これは異性の場合でももちろん同じことが言えるのですが、同性はやはりハードルが高いです。)そして、普通に結婚して子どもを何人か授かってそれ以外は幸せとは誰も信じないような社会で自分はこれからどうやって生きていくのだろう。と考えに考えました。考えれば考える程、自分のことが分からなくなりました。「男として生きたいのはなぜか?」「それはジェンダーを強化することではないのか?」自己嫌悪に陥り、さらには幼い頃の自分の苦しかったことや辛かったことを思い出し、自分を大切にできませんでした。その時にすがる思いでネットやSNSでLGBTに関しての情報を集め、このスタディツアーに出逢えました。勉強して「本当の自分」を見つけよう、そして「誇れる自分」になろう、もっと勉強して自分みたいに苦しむ人が一人でも少なくなるような社会をつくろう、そう思えたことがツアー参加につながりました。

ツアーへの意気込み

ツアー参加のきっかけの時から「自分とは何か」という壮大な問いが心の中にあり続けていますが、それは多分一生かけてやっと答えのでる問いだと思っています。しかし、「自分は自分でいいんだ」と思えることはこのツアーを通して一番に得たいものだと思っています。偽った自分で生活する抑圧状態の解放、胸を張って「自分は自分です」といえる自信を持てるようにしっかり学んできたいと思います!そして、LGBTに関わる団体や企業を訪れる上で、どんな思いやねがいをもってやっているのか、そのねがいを達成するためにどのような工夫や努力をしているのか、そこを中心に学びたいです!制度や仕組みはそのまま日本に適用できないにせよ、ニューヨークでの先進的な認識の広がり方や運動をロールモデルとして参考にし、セクシュアルマイノリティの人が自己肯定感を持って生きることのできるよりよい社会を築いていく担い手の一人として自分は何をするべきなのかということを見つけ出したいと思っています!!