The Center

NYの街並みに馴染み、多くの人に愛される場、The Center!

【訪問団体】

【The Centerとは?】

活動最終日に訪れたのはThe Lesbian, Gay, Bisexual & Transgender Community Center、通称The Centerです!

 

The Centerはエイズパニックで人口が減っていく中、性的マイノリティの人たちのための安全な場所が必要だったという時代背景の中、1983年に設立されました。現在ではNYCにおけるLGBTのハブ施設、あるいは公民館のような位置づけで、多くの人たちに利用されています。入り口にはレインボーフラッグが掲げられていますが、注意深く見なければLGBT関連の建物とはわからないほど、街並みに溶け込んでいました。

【建物内の様子】

現在は大規模なリノベーションを終え、中もピカピカ!

1階にはカフェやPCスペースがあり、そのほかにも図書館やNYで唯一のLGBT専門の書店もありました。

そして私たちを驚かせたのは、何といっても開催されるイベントの多さです。じゃん!1日でこれだけのLGBTに関するイベント・ミーティングが開催されているんです。ハブ施設と言われるだけの所以がわかりますよね。

【Gender x meetingに参加】

この日、私たちはGender X Meetingというものに参加させてもらいました。このミーティングは、トランスジェンダー、ジェンダー・ノンコンフォーミング(gender non-conforming)とそのアライが対象で、自分たちのセクシュアリティについて話し合う場です。16〜21歳の若者が多く集まっているそうです。私たちが参加した日も、30名近くが参加していました!

 

ミーティングでは、現地アメリカの参加者と、私たちの2グループに分かれ、セクシュアリティに関する用語を紹介し合いました。アメリカで使われている最新の用語を知ることができたり、また、日米において共通の用語(例:パス/passing:自分の望む性で相手から認識されていること)があったり、用語を通してお互いの国のセクシュアリティ事情について交流を深めることができました。

 

また、ユニークだったのはグラウンドルール(その場を心地よいものにするためのルール)です。例えば、誰かの発言で傷ついたらその場で「Ouch!(痛っ!)」と言い、その発言をしてしまった人は「Oops!(おっと失礼!)」と言います。意図せず相手を傷つけてしまった場合もこれだと気づけるし、SorryなどではなくOops!というのもまた面白いなと思いました。

 

ミーティングの内容だけでなく、このように雰囲気作りのための細やかな配慮がなされていたことも非常に印象的でした。

訪問を終えて

終始驚きっぱなしだったのは、やはり「人の多さ」でした。ミーティングが終わって1階のロビーへ降りると、ごった返すほどの人で、その様子は日本のLGBT関連施設では想像できないものでした。

 

また、日本では高校生の年代がセクシュアリティについて話せる場がまだ少ないですが、Gender X Meetingでは参加者の半数近くが高校生だったことも驚きでした。そうした年代に、自分のセクシュアリティについて自分一人で悩まず、情報交換や仲間を見つけることのできる場があることは非常に大切なことだと思います。

 

日本にも、The Centerのような多様な年齢・セクシュアリティを包摂できる施設ができたら素敵ですよね!(さやと)